第93回研究発表協議会。 (2009.2.5.) 戻る
広島大学附属小学校で,2月5日(木)・6日(金),第93回研究発表協議会が開催された。
広島を離れて3年。
3年生だった子どもたちも最高学年の6年生。
いよいよ今年は,卒業である。
附属小学校は,現在,まだ大型改修工事の真っ直中にある。
プレハブ校舎が建ち並ぶ中での研究会開催はたいへんだったろうと思う。
1日目の朝,学校には8時40分に到着。
すずかけ会会長の篠原さんが出迎えてくれた。
篠原さんとお会いできるのも今回で最後だろうか。
息子さんを教えたつながりだけでなく,愛媛の時の保護者と何と親戚の関係にある。
どこで縁があるかわからない。
以前から素敵な方だったが,今も雰囲気は変わらない。
今回参加の目的は,生活科と社会科の授業を見ること。
そして,生活科教科別協議会に参加すること。
授業は,ビデオ撮影や写真撮影がNGなので,残念ではある。
だから,記録として残しておけないのは参観する意義も薄れると思われる方も多いだろう。
でも,個人情報保護を考えれば仕方のないことかも知れない。
最近は,何を目的に使われるかわからないからである。
参観した生活科授業後の板書。
いつものように子どもたちの思い思いの発表で創る授業。
2年続けて参観させていただいたが,だんだんマニアックになっている。
特色のある授業ですばらしい。
今後の生活科授業の方向性を示すものだ。
子どもたちは6年生になった。
昨年に引き続き,環境問題について取り上げた授業。
「持続可能な社会」。
今回の学習指導要領で「知識基盤社会」とともに注目されるキーワード。
ただ,自分もそうであったが,環境問題にのめり込むと授業が態度主義的な授業に陥りやすい。
「今のままでいいのか」「これで本当にだいじょうぶか」と子どもに不安を募らせる授業の意味は何なのか。
じっくりと考えてみる必要がある。
子どもたちの様子を見られるのも今年が最後。
モニター越しにしっかりと観察していた。
生活科の教科別協議会に参加した。
参加者は,40名ほどだろうか。
以前は,生活科や社会科をはじめ,どの分科会にも100名以上の参会者があったが,最近は,どこの研究会も参会者が少ない。
出張自体が予算が削減されているのだろうか。
それとも研究会に参加する意義が薄れてきているのか。
そんな暇もないということなのか。
今回の参加の目的は,広島大学の小原友行先生の話を聴くのが目的であった。
内容はもちろん,先生の語り口がとてもすばらしかった。
いっしょに参加したゼミ生も,とてもわかりやすかったと評価していた。
ポイントをわかりやすくうまく総括をされる。さすがである。
ただ,現場に蔓延する交流志向型・体験活動終始型の生活科授業。
広島大学附属小学校をはじめ,先進校の生活科授業をもっともっと多くの方が見て勉強すべきだ。
そこで,育っている子どもの様子を見ることが何より大切なことだ。
現場では,地域のお年寄りや幼稚園生との交流を視野に入れて当たり前のように取り組む。
そこには,個々の子どもたちの気づきの深まりもなければ,生活科の目指す自己認識の成長という視点も取り違えている。
ただ,現場の先生方もどうすればいいのかがわからないのだろうと思う。
生活科の本質はこれだぁ,と言いたいけれど,現場でなかなか言いづらいところもある。
学部生の段階から,少しずつ広めていく努力をするしかないと思っている。
広島は,とても暖かかった。持参したコートも昼間はあまり必要ではなかった。
この研究会が終わると春も近い。