日本の地形の特色は？

 日本は，アジア大陸の東側に３，０００ｋｍにわたって，弧状に位置している島国です。本州・四国・九州・北海道の四つの主な島のほか，散在する４，０００余りの島から構成されています。これらは，日本列島と言われています。 日本の国土の３分の２が山地になっています。首都東京は，東経140°，北緯３６°に位置しています。国土面積は，約３７万８，０００ｋｍ２で，マレーシアよりわずかに大きく，中華人民共和国やアメリカ合衆国の２５分の１，ブラジルの23分の１，インドネシアの５分の１になります。日本列島は，太平洋や日本海などの海に囲まれ，大陸とは浅い大陸棚で接しています。太平洋側には，非常に深い日本海溝や伊豆小笠原海溝があります。日本には，いくつかの火山脈が走っているので，地形は変化に富み，川は短く急流で，山あいでは深い峡谷を形成し，海岸線は複雑に入りくんでいます。風光明媚なところが多く，温泉地も点在しています。

　日本の山地

　日本列島は，環太平洋地震帯の上にあり，火山活動も活発で世界でも有数の地震多発地帯となっています。（１９２３年の関東大震災（マグニチュード7.9）と１９９５年の阪神・淡路大震災（マグニチュード7.2）の二大地震）日本の国土は，７０％が山地です。その大部分は，森林におおわれているので，国土の森林の面積は，６６％となっています。農業用地は，１４％，宅地は，３％で，工業用地にいたっては，わずか０．４％にすぎません。本州の中央部には，飛騨・木曽・赤石の三つの山脈があり，３，０００ｍ以上の山々がそびえています。これらは，それぞれ北・中央・南アルプスとも呼ばれ，総称して日本アルプスとか，日本の屋根ともいわれています。これは，１８９６年に，イギリス人のウェストンによって名付けられたものです。

　富士山は，標高３，７７６ｍの日本最高の山で，典型的な円錐形活火山（１７０７年に大噴火があったが，それ以後噴火活動はない）で，美しく広い裾野を持っている。冬には，中腹まで雪におおわれ一層美しさを増します。現在，日本には浅間山・阿蘇山・桜島・雲仙岳・三原山など約６０の活火山があります。

　日本の平野・河川

　日本には，川が運んだ土砂が堆積してできた平野が多いが，面積は狭い。川がつくりだす地形として，三角州(川が海に近づくつれ，だんだん広がっていき，三角形の平野をつくったところ)，扇状地(川が山間から平地に流れ出したところにできるおうぎ形の地形)，河岸段丘(川の侵食で，川岸の土地がけずられていき川岸が段々状態になっているところ)がある。

　日本の川は，国土の面積が狭いために，短くて急流が多く，最も長い信濃川でも３６７ｋｍである。落差の大きい急流は，水力発電に適し，美しい峡谷をつくっていますが，交通にはほとんど利用できず，洪水や水不足を起こす危険があります。

　湖は，山間にあり，水が澄んでいて眺めのよいものが多いのですが，規模は小さく，最も大きい琵琶湖が６７０ｋｍ2です。また，最も深い湖は，田沢湖で，水深４２３ｍです。このほか，砂丘・砂州などによって外海と分離してできた潟として，霞ケ浦１６８ｋｍ２があります。