友だちできたかな?出会いの始まり「春の遠足」

 広島大学附属小学校の創立記念日は,毎年恒例の春の遠足です。
 1年生は,例年にならって6年生といっしょに比治山公園へ手つなぎ遠足になりました。
 ピカピカの1年生にとっては,小学校に入学して最初の楽しい行事でもあります。
 6年生にとっては,入学式のときに1年生の手をひいて講堂に入場して以来,1年生の世話をする重大な任務を担う機会でもあります。
 ペアを組んだ子どもたちは,6年生が卒業するまでいろんな機会を通してかかわりを深めることになります。
 また,この遠足は,1年生が,6年生の手助けで,いろんな友だちにめぐり会えるいい機会でもあります。
 さて,子どもたちには,比治山公園への遠足当日までに一つしなければならない準備があります。
 それは,自分の名刺を作り,当日の朝,ペアを組むときに,自己紹介をして,名刺交換をするのです。
 入学して間もない1年生にとって,名刺作りも大変なことですが,とても楽しく取り組んでくれます。
 クラス名と自分の名前を書いたり,好きな絵を描いたりして,自分なりに工夫をした名刺を6年生に手渡すのです。
 6年生は,6年生で1年生にも分かるように工夫をした名刺に仕上げるのも大変なことだと思います。
 1年生が作った名刺と6年生が作った名刺には,そのまま子どもたちの成長が感じられて,私自身も見せてもらうのを楽しみにしています。
 特に,1年生にとっては,宝物のように大切に持っている子もいて,驚いたこともありました。
 いよいよ遠足当日になりました。手をつないで学校から比治山公園まで徒歩で行きます。
 1年生にとっては,適度な距離だと思いますが,安全に気をつかいます。
 車の往来がなるべく少ないところを選んで歩いて行きます。
 6年生の中には,1年生を2人も引き受けて,優しさを発揮している子もいて,頭が下がる思いです。
 比治山公園に着くと,さっそく自由遊びになりました。
 子どもたちは,自由に遊べるというのは一番楽しいひとときであると思います。
 遊びは,遊具で遊ぶのが中心ですが,鬼ごっこやボール遊び,比治山公園の探検も始まります。
 ふと下を見ると,コンクリートの坂になっているところでジャージのままですべり台をして,膝もお尻も見事に破れている子もいます。
 入学して10日あまりで真新しいジャージが・・・・。
 そして,待ちに待ったお弁当の時間になりました。
 やはり,みんなこの時間が一番楽しみです。
 子どもたちの楽しそうな笑顔を見るとこちらまで楽しい気分になれました。
 一日でたくさんの友だちができ,全員で記念撮影をする頃には1年生は,かなりお疲れの様子でした。
 帰りは,だっこをしてもらう子もいました。
 1年生も6年生になれば,きっとこんなに優しくてたくましい6年生に成長しているんだろうなと想像しながら学校へ歩いて帰りました。

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