Hello! スポ−ツの想い出話Hello!  戻る。戻る


剣道のこと。剣道のこと戻る。戻る

 物心つくとすぐに竹刀を握っていた。父親が剣道を教えていたこともあって,小さい頃からよく鍛えられた。得意技は,上段の構えからの面と出鼻技。相手が面や小手を打ってくる瞬間に相手の小手や抜き胴を狙う。素早い動きで中学校ではかなりのレベルに達した。しかし,高校入学と同時にすっぱりとやめる。個人スポーツよりも集団ゲームがやりたかったからだ。一対一の戦いの緊張感は,やったものでないと分からないだろう。団体戦で,先方から次々と大将戦まで戦っていく。それを正座をして待つ。中堅戦あたりで面をつけて待っているその時の緊張感。今でも想い出すとドキドキする。

 剣道では数々の大会に出たが,一番の想い出は,小学校3年生のとき,上浮穴郡の大会で初めて優勝して,親父に誉めてもらったことである。私は,親父に叱られたり,誉められたりした経験がほとんどない。自分には何も言わなかった。兄や姉には,厳しく接していた父であったが,私には何も言わなかった。だから,親父に誉められた記憶がない中で,唯一の記憶になっている。その時のうれしさが忘れられない。もっと強くなって親父やおふくろを喜ばせてあげたいと稽古に励んだ記憶がある。今では亡くなってしまった親父との約束で,昇段試験は,3段まで受けたが,高校以来,本格的に竹刀を握ったことはない。大学のときに体育の実技で久しぶりに剣道をするが,大学の講師がひどい先生で剣道がさらに嫌いになった想い出がある。

 ただ「礼に始まり礼に終わる」という日本古来の武道としての剣道は,今でも竹刀を見ると,武者震いをして緊張する一瞬だ。この前,附属小・中・高校共通のごみ置き場に,無造作に大量の竹刀がごみとして捨てられていた。想像するのに,高校の体育の授業で使用したと思われる竹刀であった。まだ使えそうな竹刀が何本もあった。それを見ると情けない気持ちがわき上がってきた。理由はなぜかは分からないけれど・・・・。でも,剣道をする気持ちにはなれない。それだけの体力もないし・・・・。


戻る。戻る