現代世界のポイントは？

　１９７０年代，日本には「大国」というレッテルがよくはられた。「経済大国」や「技術大国」など。しかし，日本の社会がどのように成熟し，世界でどんな役割を果たせるのかは，まだまだ今後の問題である。１９８０年代に日本を訪れた欧米人は，日本の住宅を「ウサギ小屋」と命名した。この落差は何なのか。現在の平成時代の日本を冷静に見つめたいものである。

　米ソは，水爆やミサイルを開発して，さらに対立を深める。宇宙開発競争も軍拡競争の一環であった。ソ連が１９５７年に人工衛星打ち上げに成功させ，アメリカ合衆国が，１９６９年に，宇宙船が月面に着陸したことは，典型的な出来事である。

　世界の多極化の進展。

○　第三世界の台頭。

　アジア・アフリカ・ラテンアメリカ諸国の新興国は，アメリカ・ソ連のいずれの陣営とも同盟を結ばない非同盟・中立主義の立場に立ち，第三勢力を形成する。

○　各地の紛争の多発。

�@中東戦争(1948年〜イスラエルとアラブ諸国の争い)→1973年石油危機の発生。

�Aベトナム戦争→ドル危機の発生。

�B湾岸戦争(1991年)→多国籍軍の武力制裁。

○　社会主義の混迷とソ連の崩壊。

　１９８５年，ソ連のゴルバチョフは，ソ連国内の立て直し(ペレストロイカ)を進める。しかし，改革は進まず，ソ連は，解体し，新たに独立国家共同体(ＣＩＳ)が結成される(１９９１年)。ソ連の改革は，東欧諸国にも波及し，１９８９年には，冷戦のシンボルであったベルリンの壁が崩壊し，１９９０年東西ドイツが統一される。

　日本の動き(年表で確認しておこう。)

　現代世界のこれからの問題は？

　次の３つの問題を真剣に考えていく必要がある。