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「あきら」が助けてくれた
夜11時前に官舎に着くと,松前の義母と二人の子どもたちは,寝ていました。
でも,間もなくして二男の涼太朗が,突然泣きだしました。
妻が,涼太朗が寝ているベットのところへ行くと,すごい熱を出していました。
妻は,熱が出ると,座薬や飲み薬をすぐに与えて処置をしています。
その夜,涼太朗は,母親がいたことに安心したのか,落ち着きを取り戻し,熱が下がり元気を取り戻すことができました。
もし,今晩,帰っていなければ・・・・。
松前の義母だけでは,涼太朗の十分な処置をすることはできなかったと思うのです。
妻が,ふと,
「あきらが帰してくれたんだ。助けてくれたんだ。」
と真剣な顔をして言いました。
もし,集中治療室やカンファレンスルームで医者からあんなことを言われなければ,待合室でそのまま二人で泊まっていたと思うのです。
熱を出した涼太朗を義母一人ではどうすることもできないと思うとぞっとしました。
やっぱりあきらが,大好きだったお兄ちゃんである涼太朗のために,私たちを帰してくれたと思うのです。
あきらは,今まで何をしても涼太朗のまねばかりしていました。
「ハンチェンゴロマ。ゴロゴロゴロゴロマ・・・。」と,涼太朗の作った意味不明のおもしろい歌を歌いながら,踊る姿が目に浮かびました。
涼太朗の運動会へ行って,運動会のダンスを見て以来,いつもまねをして歌って踊っていたのです。