カルチャ−ショックとは？

　殺人兵器の「鉄砲」と霊魂救済の「キリスト教」。２つの大きなヨ−ロッパ文化が日本社会を変えていく原動力とも言える。殺人兵器と霊魂救済の宗教。まさに歴史の皮肉ではないか。日本人は，大きなカルチャ−ショックを受けたに違いない。

1543年　寧波(ニンポ−)に向かう中国船が種子島に漂着。ポルトガル人が２挺の鉄砲を伝える。

↓　影響は？

　�@　戦術革命→一騎打ちの騎馬戦法から，足軽鉄砲隊の集団戦法へ。

　�A　早期に戦争が決着する。→国内統一を早める。

　�B　築城法の変化。→山城から堅固な白壁の城壁をもつ平城へ変化する。　

1584年　イスパニアの貿易船が，平戸(長崎)に来航し，南蛮人との貿易が開始される。

　キリスト教の布教を認めた九州の戦国大名の港が中心。松浦氏(平戸)，大友氏(府内：大分)，大村氏(長崎)が有名。

　南蛮貿易では，南蛮人が数々の文化を同時に伝えた。(南蛮文化)

　南蛮人とは，南方の外国人という意味です。ポルトガル・スペイン・イタリアなどの南欧系の来日者のことです。後に渡来してくる北欧系の外国人は，紅毛人と呼ぶ。

1549年　イエズス会の宣教師フランシスコ＝ザビエルが鹿児島に上陸。

《天正遣欧使節》

　富国強兵を目指す戦国大名は，南蛮貿易の利益や武器の輸入を期待し，宣教師の領内での布教を保護する。中には，信者となる大名が現れる。これをキリシタン大名という。