コンビニについて調べよう。

　コンビニとは，便利(コンビニエンス)なお店という意味です。どんな便利さがあるのかな？

　大規模小売業が，提供できないような便利さ(コンビニエンス)を顧客に提供することを目的とした小型ス−パ−・ストアで，ミニ・ス−パ−とも言われています。小型店舗(100ｍ２前後の売り場面積に３０００品目を超える品揃え)で，日本では，1970年代の半ばに登場，その後急速に増加しています。1997年の商業統計によると，店舗数は，３万６６３１店に達しています。

　現在，日本には，am/pmジャパン・ココストア・セブン-イレブン・ジャパン・デイリ−ヤマザキ・ファミリ−マ−ト・ポプラ・ミニストップ ・リトルスタ−・ロ−ソンなど数多くあります。広島でもよく見かけますね。あなたは，どこのコンビニをよく利用しますか？

　大手のコンビニには，セブン−イレブン・ジャパン，ロ−ソン，ファミリ−マ−トなどがあり，弁当・総菜類の充実や，宅配便取次，公共料金の振り込みの取り扱い，チケットや各種保険の販売，ゲ−ムソフトの販売など，利便性に加えて，消費者のニ−ズの変化への対応をして，商品・サ−ビスの強化を図っています。

　コンビニで買われる商品は？

　コンビニを利用する消費者の年齢は，２０代が４２％，１０代が２７％，３０代が１３％で，未婚者が７０％を占めています。また，利用者の６０％が男性で，４０％が女性です。しかも女性の利用は，平日の夜間(２０時以降)が多いと言われています。このようなことから，コンビニは，「若者の店」・「働く独身女性の店」であると言えます。しかし，最近では，専業主婦の利用も増加しています。これは，ファミリ−レストランなど外食産業の隆盛に見られるように，家事・食事の外注化傾向の現れであると言えます。

　ＰＯＳシステム(ポスシステム)による徹底した商品管理が，集客力の向上と売上げの増加に寄与してきました。

　ＰＯＳ〔point of system〕システムとは，流通情報化に大きく寄与しているシステムで，販売時点情報管理システムと呼ばれ，小売店頭における商品別売上げ情報を単品ごとに収集，登録，蓄積し，分析するシステムのことです。正確な情報を迅速に，把握できることから，死に筋商品の排除と売れ筋商品の発見による品揃えの強化に役立っています。

　コンビニが急成長したのは？

　我が国のコンビニは，１９５０年代後半のス−パ−マ−ケットの登場に象徴される第一次流通革命に続く，第二次流通革命の象徴です。１９５０年代後半から１９７０年代前半の高度経済成長期において，大量生産・大量販売・大量消費というサイクルに対応して，いわゆるス−パ−マ−ケットが登場し，隆盛を極めました。しかし，高度経済成長が終わると，「消費者」の多種多様な「ニ−ズ」に対応した流通と生産が求められ，新たな流通革命時代を迎えるようになったのです。コンビニは，このような「消費の多様化」に対応して急速に広まっていったといえます。コンビニが，日本経済の中で急成長した理由をまとめておきます。

　コンビニのサ−ビスあれこれの裏には・・・・。

　コンビニは，公共料金の振り込み，ＪＲの切符予約，宅配便の預かり，ファックスサ−ビスなどに見られるように，サ−ビス競争の時代になっています。便利さがますます拡大しているのです。しかし，その反面，コンビニの利用は，私たちの消費生活の無計画化，食生活の外注化を促し，また，コンビニから出るゴミ(売れ残り商品やパッケ−ジ類)の問題，ひっきりなしにやってくる配送車による交通渋滞などの問題を生み出しています。