自由民権運動のポイントは？

　新政府の実権は，薩摩・長州などの下級武士出身者によってにぎられていた。これが藩閥政治である。この藩閥政治は，国民の反感を強めた。一方，学制・徴兵令・地租改正に反対する一揆が各地におこる。また，特権を取り上げられ，生活に苦しむ不平士族の反乱も各地でおこった。そこで，言論によって政府を批判し，憲法の制定と議会の開設によって，国民の意見をとり入れる立憲政治をうちたてようという自由民権運動がおこったのである。

　自由民権運動の基本要求とは？

　�@国会開設(政治的自由)　�A地租改正(農民の負担軽減)　�B条約改正(完全独立)の３点である。この要求は，立志社が建白書として提出したもの(1877年)である。

　自由民権運動の背景となる理論とは？

　天賦人権説(てんぷじんけつせつ)(人間は生まれながらにして自由平等で，幸福を求める権利があるという主張である。ルソ−らのフランス啓蒙思想である)が中心で，植木枝盛・中江兆民が活躍する。

　自由民権運動と政府の対策を年表にまとめてみました。

　　　　　　　　　　　　　▲自由民権運動の推移と政府の対策

　政党の結成

　二大政党の違いに注目しよう。政府支持の立憲帝政党(福地源一郎によって結成・国粋主義・欽定憲法主義)もある。