 条約改正のポイントは？
１８８６(明治19)年，和歌山県沖の沖合で，日本人乗客２３名を見殺しにして，イギリス人船員２６名は全員助かったというノルマントン号事件があった。イギリス領事は，船長らを無罪にしたため，日本人は怒った。治外法権とはそんな使い方をされたのだ。翌年，三大事件建白運動(条約改正・地租軽減・言論集会の自由)が全国で高揚するのである。
 不平等条約とは？
安政の五か国条約(アメリカ・オランダ・イギリス・フランス・ロシア)は，治外法権を認め，関税自主権をもたない不平等条約であった。
《条約改正へのあゆみ》
岩倉使節団の交渉→→→井上馨の欧化政策(鹿鳴館時代)→→→大隈重信らの交渉→→→ノルマントン号事件(改正を求める国民の声が高まる) |
治外法権の問題とは？
治外法権を認めたため，外国人が日本で罪を犯しても，日本の法律が不備であるとして領事が，自国の法律で裁判するので，軽い処分で済まされることが多かった。治外法権は，領事裁判権ともいう。
１８９４年。治外法権が撤廃される。実施は，１８９９年である。(陸奥宗光) |
関税自主権の問題とは？
関税自主権をもたないということは，日本が輸入品に自主的に課税できないということ。その結果，関税収入が少なく，国内産業を保護しようとしても困難であった。
１９１１年。関税自主権を回復する。(小村寿太郎) |
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