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縮尺とは? 地図の基本は縮尺です。


 地図は,実際の場所をある限られた広さの紙面に表すわけですから,当然,実際よりも小さくなります。その小ささを「縮尺」といいます。専門的に言えば,縮尺とは,2つの地点間の実際の水平距離と,地図上に縮小して示された距離との比です。地図の端に,5万分の1とか1/50,000などと表示されているのがそれで,地上の距離を分母に,図上の距離を分子(一般にはとする)とする分数で表します。


【問題】  実際の地上の長さ1,000mは,5万分の1の縮尺の地図上では,何cmになるでしょうか。地図の問題です。


 1,000m÷50,000=0.02m=2cm となります。

 逆に見れば,2点間の地図上の長さに縮尺の分母を乗じれば,地図上から実際の距離を求めることができるのです。つまり,

 2cm×50,000=100,000cm=1,000m となります。

縮尺と距離の早見表

     縮尺     地図上の1cmは?     実際の1kmは?

  1/10,000      100m           10cm    

  1/25,000      250m            4cm    

  1/50,000      500m            2cm    

 1/100,000       1km            1cm    

 1/200,000       2km            5mm    

 1/500,000       5km            2mm    


縮尺の公式

  地図上の長さ = 実際の距離  ÷ 縮尺の分母

  実際の距離  = 地図上の長さ × 縮尺の分母

 縮尺の分母の値が小さいほど,言い換えれば,実際の距離に近い地図ほど,大縮尺の地図になります。小縮尺になれば地名や土地利用なども省略せざるを得ません。大縮尺の地図から小縮尺の図を作ることを編集といいます。国土地理院発行の1/2万5千図は,実測図であり,25万図は,2万5千図をもとにした編集図です。


 地図上で曲がった道路などの距離をはかるときは,ディバイダ−(コンパスの両足が針になっている器具)の先端の幅を一定にして,2つの地点間がいくつに分割されているかを数え,合計すれば長さが分かります。また,いくつかの直線に分割してそれぞれの距離をはかり,合計する方法もあります。地図上の曲線をなぞると距離がはかれるキルビメ−タ−という便利な器具もあります。


注意事項です。 縮尺面積に注意!


 縮尺の変化に対応するのは実際の距離です。ですから,面積を求めるときには,注意が必要です。例えば,1/2.5万では,1cm=250mになりますが,1cm=62,500mになります。1/5万では,1cm=500mになりますが,1cm=25万mになります。距離1/2ならば,面積は,1/4になります。

日本地図


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