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【な】

【中浜万次郎】

　1827〜1898年。別名ジョン万次郎。1841年，太平洋上で漂流し，鳥島で米船により救助。1852年土佐に帰国する。坂本龍馬らに英学を教え，咸臨丸の通弁主任として遣米使節に加わった。その漂流記に，『漂巽紀略』(ひょうそんきりゃく)がある。

【長篠の戦い】

　1575年に織田信長・徳川家康の連合軍と武田勝頼軍との間の戦争である。この戦いで，初めて鉄砲が集団戦法に用いられ，武田方の騎馬隊を主とする軍勢は，織田方の鉄砲隊を中心とする歩兵隊に惨敗した。

【ＮＡＳＡ】

　National Aeronautics and Space Administration 国家航空宇宙局のことで，ナサと呼ばれる。アメリカ合衆国の宇宙開発機関である。1958年発足する。アポロ計画やスペースシャトルの打ち上げなどを推進し，宇宙産業の発展を図る目的でつくられた。本部は，ワシントンにある。

【生麦事件】

　1862年，薩摩藩の中心人物島津久光一行が，江戸からの帰途，その従士が，横浜近郊の生麦で，イギリス人４名の行列への非礼をとがめ，３名を殺傷した事件である。これが原因で，翌年，薩英戦争が起こされ，薩摩藩は，賠償金の支払いと犯人の処刑を確約させられた。

【鳴滝塾】

　シーボルトが1824年に，長崎郊外鳴滝村に開いた医学塾。医学・博物学の講義と診療を行い，門下生から伊東玄朴・高野長英らを出す。

【軟質米】

　東北，北陸，山陰産米を指す。商慣習上のおおまかな産地区分であり，品種によっては米質の特徴と合致していない。対語は，硬質米である。

【南都七大寺】

　国家仏教の中心となった官営の奈良の七寺院のこと。薬師寺・大安寺・興福寺・元興寺・東大寺・西大寺・法隆寺のこと。

【南都六宗】

　三論(さんろん)・法相(ほつそう)・律(りつ)・華厳(けごん)・倶舎(ぐしゃ)・成実(じょうじつ)の六宗のこと。

【南蛮貿易(なんばんぼうえき)】

　南蛮船(主にポルトガル船)による貿易。入港地は，島津氏の鹿児島である。1571年以後は，長崎が中心である。　

【に】

【ＮＩＥＳ(新興工業地域経済群)】

　Newly Industrializing Economies　発展途上国のうち，1970年代に急速な工業化をとげた国と地域を指す。アジア地域の韓国・台湾・香港・シンガポールの国の地域をアジアNIES(ANIES)と呼ぶ。

【新潟水俣病】

　第二水俣病ともいう。新潟県，阿賀野川下流域に1964(昭和39)年頃から発生した有機水銀中毒症。阿賀野川中流域の鹿瀬町(かのせ)町にある化学工場の排水中にふくまれる有機水銀が，魚類の体内に濃縮され，これを食べた人々の間で発生した。

【二期作】

　１年間に同じ農作物を同一耕地で２回収穫すること。

【日米連】

　日本米穀小売商業組合連合会。登録米小売業者の全国団体。主に「お米やさん」の組合であり，一般量販店のようなところは加入していない。

【日宋貿易】

　平安末期に民間貿易が行われていた。宋銭を輸入する。平清盛は，大輪田泊(現在の神戸港の一部)を修築し，音戸の瀬戸(広島県東部)を開き，貿易を積極的に行う。鎌倉時代にも宋船が往来し，典籍・陶磁器などの唐物を輸入した。

【二・二六事件】

　1936年２月26日，陸軍皇道派青年将校を中心とするクーデターのこと。首相官邸・警視庁・朝日新聞社などを襲撃する。斎藤実内大臣・高橋是清蔵相・渡辺錠太郎陸軍教育総監らを殺害する。戒厳令が公布され，戒厳司令部が設置される。初めは蹶起部隊，のちに反乱軍と規定されて鎮圧。その結果，粛軍の名目で，皇道派は，一掃され，以後，軍部の発言権が強化されることになる。

【２００海里経済水域】

　1973年にはじまる第三次国連海洋法会議以後，多くの国々が200海里経済水域を設定する。日本では，1977年に200海里漁業専管水域を設定する。

【日本女子大学校】

　1901年，成瀬仁蔵が東京目白台に創立した女子専門学校。1948年新制大学日本女子大学となる。

【日本法律学校】

　1889年司法大臣山田顕義が開設する。皇道精神による日本的法体系を研究する。専門家の養成を目標とした。1903年日本大学と改称する。

【日本町】

　17C初期，東南アジア各地に形成された日本人居住地。自治制をとり，数百〜数千人が居住。シャムのアユタヤ，ルソン島マニラ郊外のディラオ・サンミゲル，コーチのツーラン・フェフォ，カンボジアのプノンペン・ピニャルー，ビルマのアラカンに形成。

【二毛作】

　１年間に２種類の農作物を同一耕地に栽培すること。

【認証マーク】

　1995年11月1日(食糧法施行の日)，農林水産事務次官の精米表示に関する規則に基づくマークである。登録販売業者が，３点セット表示された精米を販売する場合，大きい精米工場(50馬力以上)は，認証マーク，小規模米穀店など(50馬力未満)で精米したコメは「確認マーク」が必要とされている。精米表示の信憑性を増すための処置であるが，専門家が見ても精米の産地品種を鑑定できないという技術的限界もあって採用されない例も多い。

【ぬ】

【奴婢】

　奴(やっこ)ともいう。家っ子の意味で，氏人の家々に隷属し，家内奴隷として使役された。律令下になると，私有の奴隷の意味で用いられる。

【ね】

【熱帯雨林】

　熱帯の多雨地域に発達する多様な樹種からなる常緑広葉の森林のこと。

【熱帯性低気圧】

　熱帯の大洋上に発生し，温帯地方を襲う移動性低気圧のこと。発生の初期は，貿易風に流されて西進するが，偏西風域に達すると転向して，東方に進む。強風と豪雨をともない，通過地域に大きな被害を与える。代表的なものに，台風，ハリケーン，サイクロン，ウイリーウイリーなどがある。　

【念仏】

　極楽往生を願い，仏の姿を心に念じ，仏の名を口にすることを念仏と言う。特に阿弥陀仏を念じ，如来の名号「南無阿弥陀仏」を口に唱えること。

【の】

【能】

　能楽という。もと社寺の祭礼に奉仕する猿楽能に，民間に発展した田楽を取り入れ，宗教的芸能から庶民的な舞台芸術に発展したものである。観阿弥・世阿弥父子により，芸術的な演劇に完成された。

【農家】

　農業を営んで生計をたてている世帯。また，その家屋のこと。

【農業】

　土地を耕して穀物・野菜・園芸作物などの有用な植物を栽培し，また植物を飼料として有益な動物を飼育して，人類の生活に必要な資材を生産する産業のこと。

【農業基本法】

　自立経営農家の育成，経営規模の拡大など，日本の新しい農業政策の基本方針を定めた法律のこと。

【農地改革】

　第二次世界大戦後に行われた土地所有関係の変革で，政府が地主の土地を買収し，小作農に売り渡すことによって，農村の民主化を図った改革のこと。

【ノビスパン】

　現在のメキシコの地。スペインの植民地だったので，Nueva Espana(新イスパニア)がなまったもの。京都の商人山田勝介が渡るが，通商開拓の目的は果たせなかった。

【ノーベル賞】

　ダイナマイト発明者，スウェーデン人ノーベルの遺志で，1901年に創設される。物理学・化学・医学＝生理学・文学・平和・経済学の６部門がある。日本では，２００２年１０月現在で，次の１２名が受賞されている。

【ノーマライゼーション　normalization】

 高齢者や障害者を特別扱いせずに，同じ人間として普通(ノーマル)な生活を送れる社会がノーマルな社会であるという考え方のこと。

【ノルマントン号事件】

　1886年，英貨物船ノルマントン号が，紀伊半島沖で難破の際，英人船長ドレークら乗組員は脱出，日本人船客２５名は，全員溺死。神戸の領事裁判で船長は無罪となり，国民は憤激，再度横浜領事による裁判で，禁錮３カ月となったが無賠償。国民は，法権回復の必要を痛感させられた事件である。

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