大切にしている記念日は・・・・。
記念日と呼べるのは,結婚記念日ぐらいしか思いつかない。
子どもができるまでは日頃の感謝を花束に託して妻に贈っていた。
でも,子どもが生まれてからは,結婚記念日はどこかに吹っ飛び,子どもの誕生日の方が大切な記念日になってしまった。
長男が生まれたのは3月。
私は,まだ26歳と若かった。
社会人クラブのラグビーチームで元気に活躍していた頃で,額から血を流しながら試合の後で病院に駆けつけた思い出がある。
松山の日赤病院で長男の顔を初めて見た時は,目鼻立ちがはっきりしていたので,妻に似てよかったなと思った。
でも,とても小さかったので,これで元気に育つのだろうかと不安になった。
妻は妊娠している時から肌荒れがひどく,顔つきが変わってしまって,これは生まれる前から男の子だろうなと二人で話していた。
次男は4月。
私は,30歳になり,仕事での目標もできて人生の中で,一番生き生きとして充実感のもてる頃だった。
生まれた時は,病院へは行けず,義理の母から電話で男の子が生まれたことを聞かされた。
春休みに生まれたけれど,ゴールデンウィークまで会えなかった。
初めて妻の実家で会った時,赤ちゃんを運ぶためのかごに入っている顔を見た。
鋭い目つきをしていたけど,ニコニコと笑っているそのアンバランスさがとても印象に残っている。
そして,娘が生まれたのが,10月。
私も39歳になっていた。
暗い話題ばかりが続き,沈んでいた我が家に女神様が来てくれた思いだった。
広島の逓信病院で生まれた娘をこの手で抱くとかわいい笑顔で応えてくれた。
生まれてからは,それまでの子どもとは比べられないぐらい子育ての協力をした。
自分の目に娘の成長を焼き付けたかったからだ。
3人の子どもたちは,今,元気でいてくれているので,誕生日が大切な記念日である。
これから将来,多くの試練が待ち受けていると思う。
でも,誕生日を迎えてくれているということは元気な証である。
心からのお祝いと感謝の気持ちでいる。