＜ら行＞　   戻る

【ら】

【ライフスタイル】

　個人や社会の独特な生き方の形式。単なる生活様式とは異なり，独自性を重視する。

【ライフライン】

　電気・ガス・上下水道・電話・交通など日常生活の維持に不可欠な供給システムを示す。スーパー・コンビニなどによる生活物資の供給も含む。

【楽市・楽座】

　城下に集まる商工業者に自由な営業を認めて，城下の繁栄を図ろうとするもの。市の閉鎖性や，特権的な販売座席である市座を廃し，商品取引の拡大円滑化を図った政策である。市は，世俗の権力や関係から解放された場とされた。公家・寺社の特権を廃したものである。信長が美濃加納・安土山下町などに実施した後を受けて，秀吉も推進し，旧来の市の復興や新城下町の繁栄を図った。

【ラクスマン】

　ラックスマンとも記す。A.K.Laksman. 1766〜？ロシアの軍人。1792年，女帝エカチェリーナ２世の命により，通商要求を目的に大黒屋光太夫ら漂流民を伴い，根室に来航する。翌年，松前で幕吏と交渉したが，通商は，拒否されたが，長崎入港許可書を受けて帰国する。

【落葉広葉樹】

　くり・けやき・ぶな・かえでなど，冬に落葉して水分の蒸発を防ぐ広葉樹のこと。

【楽浪郡】

　漢の武帝が衛氏朝鮮を滅ぼし，楽浪郡・真番郡・臨屯郡・玄菟郡(げんとぐん)の四郡を設けた一つ。ＢＣ108年成立する。３１３年には，高句麗が楽浪郡を滅ぼす。

【ラッシュアワー】

　大都市などで通勤・通学者が大量に移動するために，朝夕の交通機関が混雑する一定の時間帯のこと。都市の過密化が交通機関の整備不足とあいまっての原因である。

【蘭学】

　オランダ語を通じて学ばれた学術などの総称。徳川吉宗の実学奨励策で発展し，『解体新書』の記述などの成果を生む。１９Ｃに入り，蛮書和解御用が設置され公学化したが，民間にも多くの蘭学塾が生まれた。

【蘭学事始】

　杉田玄白の蘭学創始期の回想録。1815年刊。２巻。内容の中心は，『解体新書』翻訳の苦心談である。

【ランドサット】

　アメリカ合衆国が打ち上げた地球観測衛星。送られたデータをもとにして，植生・水資源・土地利用・鉱物資源・公害など，さまざまな分野から地球を観測している。

【り】

【リアス式海岸】

　スペイン北西部，カンタブリカ山脈が，大西洋に接する地方の湾の名前に語源をもち，わが国の三陸海岸や志摩半島のように，起伏に富んだ陸地の沈降によって生じた，半島・岬と入江がのこぎりの歯状に出入りする海岸のこと。

【陸風】

　夜間に陸地が冷え大気の密度が増すことにより，相対的な低気圧部になった海上に向けて陸地から吹く風のこと。

【陸稲(りくとう)】
　畑で栽培する(栽培された)コメのこと。年産２〜３万トン程度。そのほとんどが，「陸稲もち米」である。茨城，栃木，熊本県が主産地である。

【リクルート事件】

　1988〜1989年に表面化した疑獄事件。リクルートコスモス社の未公開株が政界やＮＴＴ社幹部に譲渡され，見返りを期待したとされている。

【李鴻章】

　1823〜1901年。清国の政治家。清国近代化(洋務運動)に努め，天津条約・下関条約締結など，清国の代表として対日問題に対処した。

【リサイクル recycle】

　環境問題やゴミ問題に対応するため廃棄物を資源として再生・再利用することをいう。主に紙・鉄くず・ガラス・びん・アルミニウムがリサイクルされている。

【リサイクル法(循環型社会形成推進基本法)】

　大量廃棄型社会から資源の総合的有効利用策を通し，国・企業・国民の責務を定め，資源の循環型社会形成をめざす基本法。1997年から施行の容器包装リサイクル法(2000年完全実施)，2001年実施の家電リサイクル法・廃棄物処理法・リサイクル法・建設資材リサイクル法・食品リサイクル法・クリーン(環境にやさしい古紙など)購入法の７つの法律をまとめたとされている。

【リストラ】

　企業再構築のこと。経済の動向，技術革新などのために，成長分野への進出・不採算分野の切り捨てなどを行い，企業の構造をかえて成長性や収益性を向上させること。欧米では，積極的に異業種の会社を買収したり，資本系列をこえた合弁などが行われているが，近年，日本にもその波が押し寄せてきている。

【立憲改進党】

　1882年結党。大隈重信が中心。明治14年の政変で下野した官僚や新聞記者などを中心に結党される。君民同治を説き，二院制，イギリス流の穏健な立憲君主制を主張する。都市の商工業者・知識人が地盤である。1884年に大隈重信らが脱党。1896年進歩党を結成して解党する。

【立憲帝政党】

　1882年結党。自由・改進両党に対抗して作られた政党である。福地源一郎・丸山作楽が中心。政府に同調し，主権在君説。神職・儒者・僧侶など保守層が支持する。1883年に解党する。

【六国史】

　「日本書紀」以降，８〜10世紀にかけて勅撰された６つの正史のこと。「日本書紀」の後，「続日本紀」，「日本後紀」，「続日本後紀」，「日本文徳天皇実録」，「日本三代実録」の順に編修された。

【立志社】

　1874年愛国公党が解散すると板垣退助は，土佐に帰り，片岡健吉・植木枝盛・林有造らとともに設立する。士族中心の政社。民権運動の中心となるが，1883年に解散する。

【リットン調査団】

　国際連盟が，満州事変調査のため，1932年２〜９月に現地に派遣した調査団のこと。英・米・仏・独・伊の代表５名で，団長がイギリスのリットン卿であったところからリットン調査団とされる。１０月に報告書を提出する。

【律令制度】

　律令体制ともいう。その制度のある国を律令国家という。日本では，天皇を中心とする中央集権的官僚制の国家体制が７〜１２Ｃに機能した。律令格式という法令によって運営される国家を律令国家という。

【リハビリテーション　rehabilitation】

 事故や病気の後遺症をもつ人の機能回復と，社会復帰のための訓練や治療のこと。

【リーフデ号】

　1600年，豊後臼杵に漂着したオランダ船。ロッテルダムの東方貿易会社の探検船５隻のうちの１つである。

【リモートセンシング】

　遠隔探査のこと。航空機や人工衛星から電磁波や音波を用いて，地球を観測すること。鉱物資源・植生・土壌・水資源などの調査に活用されている。

【琉球王国】

　沖縄諸島に成立した王国。１４Ｃ中頃に北山(山北)・中山・南山(山南)三王国が分立したが，1429年，中山の按司(領主)尚巴志が三山を統一して琉球王国を形成。1609年薩摩の島津氏に服属し，1879年沖縄県設置によって日本に帰属する。

【流通革命】

　大量仕入れなどの流通の合理化やセルフサービス方式の採用によってコストの低下，薄利多売によって利益をあげ，スーパーマーケット，ショッピングセンター，量販店などが普及したことを言う。大量生産，大量消費，および消費行動の多様化に対応。従来の小売業や卸売業に大きな影響を与えた。

【流通センター】

　流通活動の拠点のこと。配送センター・トラックターミナル・倉庫団地などの流通関連施設が集中的に立地している。大都市の交通渋滞の緩和と貨物輸送用大型トラックの都心乗り入れを減らすため，大都市郊外の幹線道路沿いに建設されている。

【領域】

　その国の主権のおよぶ範囲。国土ともいう。領土・領海・領空からなる。

【領海】

　国家の主権がおよぶ海域のこと。領海の範囲は，最低潮位線から３海里，１２海里，２００海里など国によって異なる。１２海里の国が多い。

【両替商】

　金銀銭三貨の交換から，預金・貸付・為替取組・手形発行などを扱う商人のこと。三都を中心に発達する。

【領空】

　領土と領海の上空で，その国の主権がおよぶ空間。

【領土】

　国家の主権がおよぶ陸地のこと。

【リンカーン Lincoln】

　1809〜1865年。アメリカ合衆国の第16代大統領。南北戦争中の1863年に奴隷解放宣言をして，北軍を勝利に導き，アメリカ合衆国の統一と民主主義に貢献する。「人民の　人民による　人民のための政治」"Government of the people, by the people, and for the the people "1863年11月，リンカーン大統領がゲディスバーグの演説で述べた言葉。民主主義の原理となる。

【輪作(りんさく)】

　ヨーロッパの混合農業のように，同一耕地に異なった農作物を年ごとに一定の順序で循環的に栽培すること。

【る】

【累進課税制度】

　所得が多くなるにつれて，高い税率が適用される租税制度。これは，所得税に採用され，所得の再分配効果をもつ。

【ルイス＝フロイス】

　Luis  Frois。1532〜1597年。ポルトガルのイエズス会宣教師。1563年に来日。京都で信長なに謁見，秀吉とも親しくし，キリシタンの地歩を固めた。追放令で退去後，再来日し，長崎で死去。『日本史』を執筆する。

【類別区分】

　政府米のグレード。１類から５類まであり，数字が小さいほど買い入れ，売り渡し価格が高い。必ずしも市場評価と一致するものではなく，平成10年産米から抜本的に見直されている。

【ルソー J.J.Rousseau 】

 1712〜1778年。フランスの啓蒙思想家。当時の文明社会を痛烈に批判し，「社会契約論」で人民主権論を展開し，民主主義の実現を期待した。生まれながらにして自由である人間が，自らのつくった文化・社会のため，自由を失っていると考えた。それを克服するために，社会契約により，人民主権に基づく国家を形成することを説いたのである。   

【れ】

【レイテ島海戦】

　1944年10月米軍のレイテ島上陸作戦における日米海上決戦。日本は最大戦艦「武蔵」を失う。

【連歌】

　和歌の上の句(５・７・５の長句)と下の句(７・７の短句)とを別の人が交互に詠み唱和する文芸のこと。初めは，２句の唱和にとどまったが，５０句・100句と連ねる50韻・100韻の長連歌が詠み継がれるようになる。筑波の道と呼ばれている。室町時代に大成される。宗祇が有名。

【連合国軍事総司令部(GHQ)】

　General Head-quarters の略。ポツダム宣言に基づき，戦後の日本の占領行政のために設けられた連合国軍の最高司令部。マッカーサーが，最高司令官に着任する。　　　

【連作】

　アジアの水稲栽培のように，同一耕地に同一作物を毎年栽培すること。

【蓮如(れんにょ)】

　1415〜1499年。名は，兼寿，法号が蓮如。本願寺８世。本願寺を興隆して中興の祖とされる。後の石山本願寺の基礎を築いた。

【ろ】

【老中】

　幕府の政務を総括する常置の最高職である。初めは年寄と言われていた。４〜５名。２万５千石以上の譜代城主から選任。月番制で町奉行・勘定奉行・大目付などを支配した。

【労働三権】

　憲法28条が労働者に対して保障する，団結権・団体交渉権・団体行動権の総称である。労働者の基本的な三つの権利である。

【労働三法】

　労働者を保護する３つの基本法。1945〜1947年に次の３法が公布される。

【六波羅探題】

　1221年承久の乱に際し，幕府軍を率いて京都に攻め上がった北条泰時・時房を乱後も京都に留め，朝廷の監視と尾張国(のち三河国)以西の御家人の統括に当たらせた役職。従来の京都守護に代わるもので，当初は，六波羅守護と呼ばれた。北方・南方の両府があり，評定衆・引付方など幕府に準じた機構をもち，北条一門から選ばれた。

【鹿鳴館】

　東京日比谷の官営国際社交場のこと。1883年竣工。イギリス人コンドルの設計。音楽会・舞踏会などを開催する。当時を鹿鳴館時代と呼ぶ。

【ロッキード事件】

　1976年２月，アメリカの上院の公聴会で明るみに出た航空業界汚職事件。ロッキード社が，飛行機売り込み工作で，コーチャン副社長から児玉誉士夫(こだまよしお)らを通じて日本の政・財・官界に賄賂を贈った事件である。田中角栄前首相を初め，全日空・丸紅関係者が逮捕起訴される。一・二審有罪のうち田中角栄は死去する。

【ロマン主義】

　１８Ｃ末からのヨーロッパのロマン主義の影響を受け，明治20年代から展開する。感情の優位を強調，空想・恋愛を重んじ，形式を打破し，自我個性の尊重と解放を主張する。北村透谷・島崎藤村，明星派などがその中心である。

【ローン loan】

 金融機関などが，おもに個人向けに貸し出す融資のこと。住宅ローンや自動車ローンなどがある。

戻る