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【た】

【第１種兼業農家】

　自家農業からの収入が主で，農業外収入が従である兼業農家のこと。

【第２種兼業農家】

　農業外収入が主で，自家農業からの収入が従である兼業農家のこと。

【ダイオキシン　dioxin】

　人間がつくり出したものの中では，最強の毒性をもつといわれる有機塩素系の化合物である。強い発ガン性，催奇形性(さいきけいせい)をもち，ベトナム戦争時に米軍の散布した枯れ葉剤の中に含まれ，戦後の奇形児の出生をもたらしたといわれている。また，ごみ焼却炉で低温で塩化ビニール製品を焼却する際にも発生する。ごみ焼却場付近の土壌から高濃度のダイオキシンが検出されて問題となっている。さらに，環境ホルモンとしても問題となっている。

【代官】

　幕領の農村支配を担当する地方官。職務は，耕地調査・年貢徴収などの民政面(地方(じかた))と訴訟面(公事方(くじがた))があり，勘定奉行支配下で40〜50人。世襲代官もいた。郡代・代官の役所は，陣屋と呼ばれている。

【太閤(たいこう)】

　摂政・太政大臣の尊称である。のちには，関白を子に譲った人の意味にも使われた。秀吉は，養子秀次に関白を譲った。

【大航海時代】

　15〜17世紀前半，ポルトガル・スペインなどが国家的事業として，航海・探検を行った時代のことである。ディアスの喜望峰回航，コロンブスの西インド諸島(アメリカ大陸)到達，ガマのインド洋航海，マゼランの世界周航などがある。

【太閤検地】

　秀吉の行った検地。1582年以来，征服した大名の領地に次々に検地を実施する。全国統一の後，1594年改めて６尺３寸＝１間の検地竿を用いて，京枡に統一するなどの検地条目を定め，検地奉行を送って全国に実施する(文禄検地)。

【大政奉還】

　第15代将軍徳川慶喜による政権の返上。1867年10月土佐・安芸の両藩が，土佐藩前藩主山内豊信を通して慶喜に，大政奉還を建白し，朝幕二元体制に限界を感じていた慶喜は，10月14日，これを受け入れる。

【大正デモクラシー】

　大正期に高揚した自由主義・民主主義的風潮のこと。その背景には，産業の発展，市民社会の発展とともに，第一次世界大戦前後の世界的なデモクラシーの風潮の影響が考えられる。民本主義思想が流行し，普通選挙運動に一応の成果を収め，社会・労働運動や教育運動も進展する。

【代表なくして課税なし】

　アメリカ独立運動の指導者パトリック＝ヘンリーの言葉である。独立前のアメリカが，本国イギリスからの課税に対して，本国の議会に代表を出していないのだから，納税の義務もないという主張である。アメリカ１３州の植民地は，このスローガンのもとに結集，独立戦争に立ち上がった。

【台風】

　タイフーンともいう。風速17ｍ以上の風が吹く。カロリン諸島・マリアナ諸島付近に発生し，東アジアをおそう熱帯性低気圧のこと。夏の終わりから秋のはじめにかけて，日本に上陸することが多く，多くの被害を与える。

【太平洋戦争】

　1941年12月８日，日本海軍のハワイ攻撃と陸軍のマレー半島上陸により，開始される。1942年２月までに香港・マニラ・シンガポールを占領する。1942年後半から戦局不利，1945年８月ポツダム宣言受諾で戦争終結をする。戦争中は，日本では大東亜戦争と称した。また，この戦争は，アジア諸民族への侵略と対英米戦争の二面性を持つとし，アジア・太平洋戦争の呼称が提唱されている。

【大陸棚(たいりくだな)】

　海岸から続く水深２００ｍ程度までの緩やかな傾斜の海底のこと。以前大陸の一部として陸上にあったものが沈水して形成されたと考えられている。好漁場となり，また海洋資源開発でも注目を集めている。

【大老】

　幕府最高の職。常に置かれているわけでなく，非常のときに老中の上位に置く。酒井・土井・井伊・堀田の10万石以上の譜代大名より選出されることになっている。

【高床倉庫】

　収穫した穀物などの収納庫のこと。床を高くした倉庫の存在は，すでに銅鐸の絵で推定されていたが，登呂遺跡から出土して確認される。

【蛇行(だこう)】

　河川が曲がりくねってＳ字状に流れることをいう。

【太宰府(だざいふ)】

　九州に置かれていた大和政権の出先機関。福岡県太宰府市にあった。「遠の朝廷(とおのみかど)」とも呼ばれる。

【打製石器】

　磨製石器に対する言葉。小石の先を欠いただけの礫器(れつき)に始まり，剥片石器(はくへんせっき)・石核石器・細石器に発展していく。弥生時代になると，石斧(せきふ)・石槍(いしやり)などがある。

【脱工業化社会】

　アメリカの社会学者ベルによって唱えられた工業化社会の後に位置づけられる社会のこと。工業化社会では，モノ・サービスの生産活動が中心であるが，この段階では情報が重要な価値をもつ。情報化社会ともよばれる。

【竪穴住居】

　地表を深さ５０cmほど掘りさげ，その上に屋根をふきおろした住居のこと。縄文時代〜奈良時代の一般的な住居である。竪穴住居のほかに，平地(ひらち)式(地面を掘りさげない)住居や敷石(しきいし)式(平地に平石を敷きつめた)住居がある。

【田中正造】

　1841〜1913年。栃木県県会議員・同議長，衆議院議員(立憲改進党・進歩党・憲政本党)などを歴任する。足尾鉱毒事件発生とともに，その解決に奔走する。1901年議員を辞任，天皇に直訴した。

【棚田(たなだ)】

　傾斜地の利用方法の一つで，ルソン島やジャワ島などに多く見られる階段状につられた水田のこと。

【谷風】

　山地において，強い日射により暖められた大気が，斜面に沿って上昇することにより生ずる風のこと。

【ダマ】

　もち米にうるち米が混入した場合，このうるち米をダマと呼ぶ。「ダマす」のダマか？

【濃絵(だみえ)】

　障壁画には，水墨画と金碧濃彩画であるが，後者を濃絵という。余白を金銀地で仕立て，緑青や朱などの濃彩を用いる。狩野派画人がよく描いた。

【暖地農業】

　きゅうり・トマト・かぼちゃの栽培など，温暖な気候を利用して行う遠郊農業のこと。

【暖流】

　赤道付近から高緯度地方へ流れる水温が付近の海水よりも高い海流のこと。プランクトンその他の浮遊物が少なく，清澄で透明度が高い。日本近海には，日本海流(黒潮)と対馬海流がある。

【暖流魚】

　暖流系の海域に棲息する魚類。最適水温が，１０℃以上で，いわし・さば・まぐろ・かつおなどがある。

【ち】

【治安維持法】

　1925年，加藤(高)内閣が普通選挙法成立直前に立法。国体の変革，私有財産の否認を目的とする結社を禁止する社会立法である。10年以下の懲役・禁錮の罰則。1928年に死刑を追加する。1936年に思想犯保護観察法が成立し，1941年予防拘禁制(政治犯・思想犯の刑期満了後も，信条・思想を変えない者は，犯罪予防のため引き続き拘禁する制度である)を導入する。普通選挙の実施と，日ソ国交樹立後の社会主義運動の活発化を見越しての社会主義運動を取り締まるのが目的である。1945年10月，ＧＨＱ覚書で廃止される。

【チェーンストア】

　中央本部の管理統制下におかれる多数の小売店。流通の合理化をはかるためにつくられた。わが国のスーパーマーケットやコンビニエンスストアの多くは，チェーンストア方式をとっている。

【地下街】

　モールとも言う。交通の結節点に大規模な地下街が建設される。2001年には，広島にも「シャレオ」が誕生し話題を呼んでいる。日本の大都市では，過密化・地価の高騰・地下鉄の普及とトンネル技術の発達を背景に，1960年代の後半から地下空間の本格的な開発が進められた。

【地球温暖化】

　二酸化炭素などの温室効果ガスの増大にともなう地球全体の気温上昇のこと。地球温暖化にともなって，海水面の膨張や融氷による海面の上昇，気候帯の変動による生態系や農業への影響が深刻な問題となっている。

【地球環境問題】

　地球全体にかかわる環境破壊の問題。オゾン層の破壊・酸性雨・地球温暖化・熱帯雨林減少・砂漠化などがある。1992年ブラジルで地球サミットと呼ばれる国連会議が開かれる。

【知行(知行地)】

　家臣に給与として与えた領地に対する一定の支配権のこと。知行地をもらう者が知行取で，蔵米取に対比して用いられる。

【地形図】

　地形の起伏を等高線で示し，土地利用や地表に分布する事物をできる限りくわしく表現した国土地理院発行の地図のこと。

【地租改正】

　1873年の地租改正条例により実施された土地制度・課税制度の変革である。1873年に始まり，1880年に完成する。土地台帳を作成し，官の丈量検査を受けて，地主が地価の３％の地租を，豊作・凶作の関係なく金納することになり，政府の財政の安定を生む。しかし，農民の負担は変わらず厳しい状況であった。その後，1877年に，2.5％に減じられる。

【地方風】

　局地風ともいう。吹く範囲が限定され，その発生原因や実態などがきわめて特徴的な風で，それぞれの地方独特の名前でよばれることが多い。フェーン，海風，山風，ブリザード，トルネード，ボラ，ミストラル，シロッコなどがある。

【チューネンの農業立地論】

　チューネン(J.H.Thunen 1783〜1850)は，農業立地論を提唱したドイツの農業経済学者です。都市から距離に応じた農業経営のちがいを輸送費の関係から論理的に説明し，『孤立国』を著した。孤立国とは，チューネンが体系化した農業立地論における仮想国である。それによると，自然条件がどこも同じで，他地域と没交渉の孤立国を考えた場合，都市を中心にし，自由式・林業・輪栽式・穀草式・三圃式・牧畜の各農業圏が同心円状に配列するとした。

【中米】

　くず米から一般米に近い米粒を選抜したものを言う。原料の品種や調整方法によっては，古くなった一般米より食味，価格が上のものもある。低品位米と一般米との中間といったことが語源である。ちなみに，一般米のなかで価格が中位の銘柄は，「中間銘柄」，「中間米」などと呼ばれている。

【潮汐(ちょうせき)】

　太陽や月の引力によって，海面が１日２回周期的に上昇・下降する現象。海水の最高水位を満潮位，最低水位を干潮位という。

【朝鮮通信使】

　朝鮮の使節。1605年に講和が成立し，1607年に来日する。以後，将軍が代替わりに来日し，家斉まで１２回を数える。４回目から通信使と呼ばれた。

【徴兵令】

　1873年１月，徴兵告論と全国徴兵の詔に基づき，国民皆兵の方針により，満２０歳以上の男子を兵籍に編入し，兵役につかせる法令である。大村益次郎の発案，山県有朋が継承して実現する。

【鎮護国家思想(ちんごこっかしそう)】

　仏教の力で国家の安定を保とうとする思想のこと。聖武天皇が取り入れた思想で有名で天平文化の特色の一つである。

【つ】

【通信】

　情報を他の人間や集団などに伝えること。

【通信衛星】

　通信の中継基地として利用されている人工衛星のこと。赤道上空に打ち上げられた４個のインテルサット通信衛星で全世界に同時に通信できる。

【通信販売】

　無店舗販売の一つである。新聞・テレビ・ラジオ・カタログなどで商品の宣伝を行い，郵便や電話などの通信によって注文をとり，商品を販売する方法である。

【津田梅子】

　1864〜1929年。岩倉遣外使節に随行した最初の女子留学生である。８歳で渡米する。1882年に帰国後，女子教育に尽力。1900年女子英学塾(津田英学塾，のちの津田塾大学)を設立する。

【土一揆】

　つちいっき，または，どいっきと読む。惣を基盤に近畿地方を中心に発生した土民の反抗活動。荘園領主・守護大名に対する年貢・夫役の減免要求，酒屋・土倉など高利貸業者と結ぶ幕府に対する徳政要求など，経済的な闘争が主である。

【冷たい戦争】

　第二次世界大戦後の米ソ二大陣営の対立状態をいう。1948年に起こったソ連の西ベルリン封鎖問題は象徴的。1989年，米ソ両首脳は「冷戦終結」を宣言する。

【梅雨】

　６月上旬から７月にかけて，小笠原気団とオホーツク海気団との間に生ずる温暖前線が日本列島の南部に停滞することにより，もたらされる長雨のこと。

【て】

【出会貿易】

　１６C後半〜１７C初頭の日明貿易の形態。明が，海禁政策をとっていたため，両国の商人は，台湾・ルソン・コ−チなどへ出向いて貿易をした。

【デイケア　day care】

　デイサービスともいう。障害をもつ在宅老人の心身機能の維持向上をはかるため，老人ホームなどに通って食事訓練，レクリエーション，入浴などの介護を行う制度のこと。

【帝国主義】

　資本主義国家の政治的・経済的侵略政策の段階をいう。一般に資本主義発展の最終段階とされ，世界史的には，１９Ｃ末〜２０Ｃ初期の中国分割，日本では北清事変出兵からとされる。

【帝国大学】

　1886年の帝国大学令により東京大学が帝国大学となる。ついで，1897年京都大学，1907年東北大学，1910年九州大学が設立される。以後，増設して９帝大となる。

【ディスクロジャー disclosure】

 企業が，一般に対して，その企業の経営内容を知るのに必要な情報を開示すること。これは，一般投資家の保護を目的として，制度化されてきたものである。  

【底棲魚(ていせいぎょ)】

　定着魚ともいう。まだい・ひらめ・かれいなどのように，比較的狭い行動範囲を生活圏とする魚類。回遊魚の対語。

【ＤＶＤ　Digital Versatile Disk(デジタル多用途ディスク)】

　ＤＶＤは，一般的に　 Digital Video Disk　の略だと言われていますが実は違います。ＤＶＤのホントの略は，　Digital Versatile Disk (Varsatile＝バーサタイル＝万能＝多用途)です。ＤＶＤというのは，一つの規格母体でありDVD-Video，DVD-Audio，DVD-RAM/-RW/-R/+RW/+R，DVD-ROM　などの規格が含まれています。ＤＶＤというのは，フォーマットによって異なりますが片面1層だと，FD（だいたい1.44MBこれもフォーマットによって違います）の約3263枚分，CD-ROM（650MB）の約8枚分。片面2層（デュアルレイヤー）だとFDの約5902枚分，CD-ROMの約13枚分という大容量を実現しています。ただし，MD/DVD の容量と CD の容量計算の方法は，1024*1024=1KBで計算する方法と1000*1000=1KBで計算する方法なので結構違っています。

【ディマンド＝プル＝インフレーション(需要インフレ)　demand pull inflation】

　消費・投資・財政支出などを合わせた総需要が増加することにより発生する物価の持続的上昇のこと。

【テクノストレス　Techno-stress】

 情報化の波のなかでうまく適応できない人びとに，精神的・肉体的な障害となってあらわれるストレス。とくにＯＡ機器を扱う，情報関連産業で働く人々(プログラマーやシステムエンジニア)などにみられる。

【出島】

　長崎港内の扇形埋め立て地。1634年に建設される。1636年にポルトガル人を収容し，1641年にオランダ商館を移す。役人と指定商人ら以外は，立ち入り禁止となる。

【データ通信】

　コンピュータと電気通信回線を結び，遠隔地からコンピュータを操作して必要な情報(データ)を得るシステムのこと。銀行業務や保険業務など，さまざまな分野で利用されている。

【データベース　database】

　コンピュ−タのデバイス(装置)などに収められて，すぐに利用できるものの集合体をさす。転じて各種の情報量がつまったものをさす場合がある。

【鉄血勤皇隊(てっけつきんのうたい)】

　沖縄の男子中等学校10校の生徒が，戦闘要員に組織されて実戦に参加。従軍1780人中890人の死者を出す。摩文仁(まぶに)の丘などに「健児之塔(けんじのとう)」などの慰霊塔が建つ。

【鉄道馬車】

　レール上を走る馬車のこと。1882年日本橋・新橋間に開通。それ以前は，銀座通りを乗合馬車が走っていた。1903年電車の敷設で衰退する。

【てつはう】

　元寇の際，元軍が使用した武器で，鉄板で火薬を包み，点火して爆発させて，爆発音と煙で敵を混乱させたものと考えられている。火薬の創始は，中国説とヨーロッパ説があるが，11Ｃ宋代の記録に見られる。

【鉄砲】

　1543年種子島に伝来。銃口から弾薬を入れる先ごめ式の火縄銃で「種子島」とも呼ばれる。やがて，九州・堺・紀伊根来・雑賀・近江国友などの鉄砲鍛冶により製造され普及する。

【デフレーション(デフレ) deflation】

 インフレーションとは逆に，通貨供給量や総需要の減少により，物価が持続的に下落する現象である。商品取引が不活発になり，経済活動は不振となる。

【寺請制度(てらうけせいど)】

　寺院が，一般民衆を檀家として所属させ，キリシタンでないことを証明する制度。寺請証文を発行。

【寺子屋】

　手習所ともいう。庶民教育の施設。牢人・神職・医師・町人が，読み・書き・そろばんを主として教授。教科書は，『庭訓往来』・『商売往来』・『百姓往来』の往来物や『実語教』など。寺子は，６〜１３歳で，２０〜３０人程度の規模である。

【テレックス】

　Telegraph exchangeのこと。加入者電信のこと。電話回線を利用してテレタイプ(印刷電信機)で交信する通信機器のこと。

【テレビ放送】

　1953年2月1日，ＮＨＫがテレビ本放送を開始する。1951年にラジオの民間放送も始まる。カラーテレビの放送は，1960年から始まる。

【テレトピア構想】

　テレトピアとは，「未来型コミュニケーションモデル都市」のことで，その建設構想のことを言う。郵政省が1983年から進めている計画で，キャプテンや双方向ＣＡＴＶなどニューメディアの普及によって地域の情報通信機能を高めようとするもの。さらに，テレトピアモデル都市間をいっそう有機的に結びつけようとする広域のテレトピア計画も構想されている。

【テレポート】

　通信衛星との交信を含めて高度な情報・通信を処理する基地のこと。テレポートとその周辺に高度な情報・通信施設・設備を備えたオフイス街を建設し，地域開発を行おうとする計画に，「東京テレポート」「大阪テレポート」「みなとみらい21テレポート(横浜)」などがある。

【テロップ現象】

　出演者の発言が画面下に文字で示されること。テレビの視聴者の注意を引きつけるやり方。視聴者がテレビに見入らない最近の傾向を示している。

【典型七公害】

　法律に定められている公害の種類。大気汚染・水質汚濁・土壌汚染・地盤沈下・騒音・振動・悪臭の７つ。

【天正遣欧使節】

　ヴァリニャーニの勧めで，九州の大村・大友・有馬の３大名がローマ法王に送った少年使節。伊東マンショ・千々石ミゲル(正使)・原マルチノ・中浦ジュリアン(副使)。1582年に出発し，1590年に帰国する。

【電子メール】

　コンピュータで作成した文書などを電話回線やパソコン通信・インターネット・組織内情報システムなどを通じて送受信する方法である。

【天台宗】

　最澄が唐から伝え，比叡山延暦寺を創立とした仏教の宗派である。円(円教)・禅・戒・密の四宗一致の教えを説いている。

【天平文化】

　奈良時代(８Ｃ前半〜８Ｃ末)のうち，聖武天皇の天平年間にもっとも繁栄した文化。特色は，(１)唐の文化の影響を受けた国際色豊かな文化である。(２)鎮護国家思想に基づく仏教文化である。

【天賦人権説(てんぷじんけんせつ)】

　人間は，生まれながらにして自由平等で，幸福を求める権利があるという主張。ルソーらフランス啓蒙思想の中心。日本では，植木枝盛(うえきえもり)・中江兆民が，自由民権運動の理論として，主張した。

【天保の飢饉】

　1833〜1839年。洪水・冷害などによる全国的な飢饉。特に奥州の被害が大きい。百姓一揆が激増する。幕府は，御救小屋を江戸市中に21カ所設置し，5800人を収容する。

【天明の飢饉】

　1782〜1787年。長雨と浅間山噴火・冷害・水害などによる全国的な大飢饉。特に東北地方に甚しく，餓死者は，仙台藩だけで約30万人とも言われている。

【と】

【東京オリンピック】

　1964年10月10日〜24日に東京で開かれた第18回オリンピック大会である。40年の東京大会が戦争で中止されたので，アジア最初の大会となる。参加94カ国，参加人員5541人であった。

【東京高等工業学校】

　1881年，官立の東京職工学校が起源である。1901年，東京高等工業学校に昇格。1929年東京工業大学となる。

【東京高等商業学校】

　1875年の商法講習所が起源である。さらに，東京商業学校から1887年高等商業学校となり，1902年に神戸高商設立のため，東京高等商業学校と改称する。1920年東京商科大学，1949年に一橋大学となる。

【東京専門学校】

　1882年，大隈重信が創立する。参議を追われた大隈重信が，官学に対し，在野的・自由主義的人材の育成を図った。小野梓らが中心となり教育に当たる。1902年，早稲田大学と改称する。

【東京法学社】

　1880年設立。西園寺公望も援助する。東京法学校と改称。さらに和仏法律学校を経て，1903年，法政大学と改称する。

【等高線】

　地表の起伏を表示するため，地表面の高さの等しい点を連続的につらねた線のこと。温度が等しいところを結ぶと等温線になる。

【同志社】

　1875年，新島襄が，京都に同志社英学校を創立。キリスト教精神による教育を行う。以後，女学校・神学校などを設置。1912年同志社大学と改称する。

【東条英機】

　1884〜1948年。陸軍大将。関東軍参謀長，陸相など歴任する。1941年10月首相。第三次近衛内閣崩壊後に組閣する。太平洋戦争に突入。翼賛選挙により，独裁体制を固める。サイパン陥落の責任により，総辞職するまで，太平洋戦争開始の直接の責任者として参謀総長兼務する。戦後，Ａ級戦犯として絞首刑となる。

【東大寺南大門金剛力士像】

　1203年に造立。運慶・快慶・定覚などの合作になる寄木造の傑作である。

【登録制度】

　食糧法において出荷業者（集荷業者，農協，経済連）が農林水産大臣に，販売業者（卸，小売）が都道府県知事に登録する制度のこと。コメを扱うのに必ずしも必要ではないのが，旧食糧管理法の指定・許可制度とは異なるところ。登録がなくても，コメを集めたり，販売することは可能であるが計画流通米を扱うのは難しい。

【得宗】

　とくそうと読む。北条氏の嫡流の惣領家のことをいう。徳宗とも書く。義時の法名に由来している。義時・泰時・経時・時頼・時宗・貞時・高時の７人である。

【特別攻撃隊】

　特攻隊という。陸海軍航空機・小艇による空母などへの体当たり戦法。フィリピン作戦・沖縄作戦で出動。海軍の神風特攻隊・人間魚雷「回天」も登場する。

【土偶】

　大きさ２０ｃｍ内外の土人形で，縄文中〜後期に作られる。顔面や髪形の特徴からハート形土偶・山形土偶などがある。女性像が多く，多産・収穫を祈る呪術に用いられたと考えられている。

【土倉】

　どそう，どくらと読む。鎌倉・室町時代の金融業者のこと。質物保管のために土蔵を構築しているところから起こった名前である。

【土地利用図】

　耕地・牧草地，森林，住宅地などの地表面の利用状況を色で塗り分けて示した主題図のこと。

【富岡製糸場】

　1872年，群馬県富岡に開設した製糸の官営模範工場のこと。フランス人技師ブリューナの指導やフランス製機械により，近代的熟練工を養成する。集められた女工は，士族の子女たちで，富岡工女と呼ばれた。1893年三井に払下げられた。

【トロール漁業】

　トロール網という袋状の網を引いて海底に棲息するたら・ひらめ・かれいなどの魚類を捕獲する漁業。17Ｃ末，イギリスで発達し，我が国には，1905年に伝来する。

【トルネード】

　アメリカ合衆国やオーストラリアに特有の竜巻に似た空気の渦巻き現象の一つ。とくにミシシッピ川流域に多く発生し，その通過の際には，爆発的な破壊力を発揮する。

【屯田兵】

　北海道開拓とロシアに対する警備に当たった農兵。1874年に開拓次官黒田清隆の建議で制度化される。士族授産の意味もあり，初め，宮城・青森・酒田の３県の困窮の士族が移住した。1903年に廃止される。

【問屋制家内工業】

　商人が，家内工業をその支配下におき，原料や道具を貸しつけて生産を行わせ，その製品を売りさばいて利益を得る工業生産形態のこと。　

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