ランドマークを見つけよう。  ランドマークを見つけよう   最愛の娘「あきら」です。  戻る




    悲しみの仮通夜





 28日になると,官舎の人やとなりの警察官舎の人もたくさんあきらにお線香をあげに来てくれました。
 ふと見てみると,香典の袋の横に,200円が置いてありました。


 「あの200円どうしたん?」
 「あれは,つよし君が自分のお小遣いを置いていってくれたの。
  それに,セーラームーンのスティックもね。
  あきらがつよし君の家でよく気に入って遊んでいたんだって・・・・。」


 気がつくと,あきらの回りは,お花や人形,お菓子であふれていました。
 弔電や現金書留での香典も次々と送られてきました。
 いつもお世話になっている大学の恩師からも直接電話をいただき励まされました。
 また,副校長先生が私の勤めていた愛媛県の前任校と教育委員会にも連絡を入れてくれたので,驚いた人たちからの弔電もたくさんいただきました。
 でも,地元愛媛ではなく,離れた広島での葬式になるので,「あきらを見送ってくれる人は,少ないだろうな。」などと心配でもありました。
 自分のためにわざわざ広島まで来て,最後まであきらを惨めにさせるのか。
 親戚関係もみんな年老いているので来れないだろうし,後悔することばかりが浮かびました。



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