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　上げ米

　大名の石高１万石について１００石上納させ，それを旗本・御家人に支給する切米・扶持米にあてた。その代償として，参勤交代の江戸住を半年に短縮した。その結果，その年の暮れには元禄の頃からどこおっていた幕府の借金の返済も済ませることができた。財政が好転する１７３０(享保１５)年には廃止され，同時に参勤交代の制度も旧に復した。

■　上げ米

・・・・今年になって切米の支給さえも困難になり，政治むきの経費もさしつかえるようになった。そこで，代々先例もないことだが，一万石以上の大名に米を幕府に上納するように命じることを将軍はお考えになった。そうでもしないと御家人の内数百人に暇をとらせるより方法がないので恥辱をかえりみず命令されたのである。大名は高一万石につき米１００石の割合で上納すること。・・・・この代償として参勤交代の在府期間を半年ずつ免除されるので，国元でゆっくり休養するように仰せられた。

〔御触書寛保集成〕

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