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地租改正　地租改正

　１８７３(明治６)年に始まる地租改正は，明治政府の推進する富国強兵・殖産興業政策の根幹であった。この財源確保の上に立って，軍隊の整備，官営工場の建設などが進められていった。改正の要点は，従来の石高にかえて地価を算定の基準とすること，税率は地価の百分の三で，金納すること，豊凶に関係なく税率は一定であること，土地(地券)所有者が納税者であること，などである。政府は，旧来の税収を減らさないことを基本としたので，地価は高めに設定され，農民には重い負担となった。そのため各地で地租改正反対一揆が起こった。

■　地租改正

　今度，地租改正を行うについて，従来の田畑に課せられる貢納方法は，すべて廃止され，新たに地券の調査がすみしだい，その土地の価格の百分の三を地租と定める旨が仰せ出された。

　地租改正条例

第二章　

　地租改正が実施されたなら，土地の価格に従って課税するから，今後たとえ豊年でも増税を申しつけないのはもちろん，不作の年でも減税はいっさい認めない。

第六章

　これまでの地租は物品税・家屋税などもまじっていたが，改正にあたってはこれらを区別した。地租は地価の百分の一に定めるべきだが，まだ物品税などの諸税がないので，とりあえず地価の百分の三を税額と定めた。しかし今後，茶・煙草・材木などの物品税が課税されて歳入が増加，その額が，２００万円以上になったときには，地租改正ずみの土地に限り，その地租にこの新税の増額分を割り当て，地租は最終的には百分の一になるまで徐々に減少する。

〔法令全書〕

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