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　囲米

　松平定信は，天明の飢饉を教訓として，幕府直轄都市・農村において，備荒貯蓄をはかるために出されたのが囲米である。１７９０年に大名・旗本に対して，１万石につき５０石の割合で囲籾を命じている。

■　囲米

　享保の改革の上げ米の前例にならって，大名に上納米を命じたいところだが，当今は大名の手元も不如意で，かつ天明の大飢饉などで困難な時でもあり，上納米の沙汰はなされない。しかし，広大な国中に対する備えのことだから，当面の倹約ではとても対応策には間に合わないから，大名の石高１万石につき５０石の割合で，来年の寛政２(１７９０)年の戌年から寅年まで５年間，各大名が領内に囲米をするように命令を出された。

〔御触書天保集成〕

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