 環境基本法
これまでの環境保全のための基本的な法律であった公害対策基本法(１９６７年制定)や自然環境保全法(１９７２年制定)では適用範囲もせまく，都市・生活型公害や地球環境問題に対応できない，また自然保護の理念は示されているが，特定の地域を保護するにとどまっているなど，時代に対応できないことから，「健全で恵み豊かな環境保全」などを基本理念とした環境基本法が，１９９３(平成５)年１１月に成立した。内容としては，次の６項目が規定されている。
①環境計画 ②環境基準 ③公害防止計画 ④環境影響評価の推進
⑤環境への負荷の低減に資する製品等の利用の促進 ⑥地球環境保全に関する国際協力 |
この法律の成立により，これまでの公害対策基本法は廃止となり，自然環境保全法は改正となった。
■ 環境基本法
第一条【目的】
この法律は，環境の保全について，基本理念を定め，並びに国，地方公共団体，事業者及び国民の責務を明らかにするとともに，環境の保全に関する施策の基本となる事項を定めることにより，環境の保全に関する施策を総合的かつ計画的に推進し，もって現在及び将来の国民の健康で文化的な生活の確保に寄与するとともに人類の福祉に貢献することを目的とする。
第二条【定義】
この法律において，「環境への負荷」とは，人の活動により環境に加えられる影響であって，環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。
〔官報〕
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