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樺太・千島交換条約　樺太・千島交換条約

　日露国境を確定した条約で，１８７５(明治８)年にロシアの首都ペテルブルクで調印された。日露間の国境は日露和親条約(１８５５年)で，千島では，択捉・ウルップ両島間とし，樺太は両国民雑居の地としていた。そのためロシアは樺太南部に進出していた。樺太については黒田清隆の放棄論もあり，この条約において，全千島を日本領，樺太をロシア領とすることで合意が成立した。

■　樺太・千島交換条約

第一款　大日本国皇帝陛下は子々孫々に至るまで，現在の樺太島(サハリン島)の一部を領有する権利及び君主に所属する一切の権利を全ロシア国皇帝陛下に譲り，今後，樺太全島はすべてロシア帝国に属し，ラペル－ズ海峡(宗谷海峡)を両国の境界とする。

第二款　全ロシア国皇帝陛下は，第一款に記した樺太島(サハリン島)の権利を受領した代わりとして，子孫に至るまで現有所領のクリル群島，すなわち第一番目のシュムシュ島(占守島)から・・・第18番目のウルップ島(得撫島)まで計１８島の領有権及び君主に属する一切の権利を大日本国皇帝陛下に譲り，今後はクリル群島全島は日本帝国に属し，カムチャッカ地方のラパッカ岬とシュムシュ島間の海峡を両国の境界とする。

〔日本外交文書〕

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