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　棄捐令

　棄捐令は旗本・御家人を経済的に救済するために，１７８４(天明４)年以前の札差の債権を破棄させ，それ以後１７８９(寛政元)年５月までの分は年利６％の低利(これまでは年利１８％)で年賦返済することとした。その結果，札差の損害は１１８万７８００両に及ぶが，その代償として，幕府は，２万両を札差に融通するなど緩和策をとることになる。

■　棄捐令

　今度，禄米取りの旗本・御家人の生活を救うため，札差から借金する方法の改正が仰せ出された。

一　旗本・御家人が札差から借りる借金の月利は，今度元金一両につき銀六分とし，利率を下げるよう申し渡したから，借りる時は今まで通り札差と話し合いですること。

一　旧来の借金はもちろん，六年以前の天明４年辰年(１７８４)までに借りた金は，古い借金，新しい借金の区別なく，債権は無効とするので左様心得よ。・・・・・

〔御触書天保集成〕

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