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身分統制令　身分統制令の史料

　第一条では，武家奉公人が町人や百姓になること，第二条では百姓が商人・職人になることをそれぞれ禁止している。これは，百姓であるとともに武家奉公人であったり，また百姓であるとともに商人・職人であるという当時の社会の実態を，武士の主人をもつ者を「兵」，主人をもたず田畑耕作する者を「百姓」，商人・職人を「町人」という区別にし，社会身分のあいまいな部分を法で確定したので，身分統制令と呼ばれている。

■　身分統制令(現代語訳で書いています。)

一　秀吉の家臣をはじめ侍・中間・小者・あらし子など武家に仕える者で，去年七月(１５９０)の奥州出兵以後，新たに町人・百姓になった者があれば，その町中・百姓全体の責任において調査し，一切置いてはならない。もし隠しておけばその町・村全体を処罰する。

一　村々の百姓が田畠をすて，商売や賃仕事に出る者があれば，その者はもちろんのこと村人全員を処罰する。　　　(小早川家文書)

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