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　山城の国一揆

　山城の国一揆(１４８５～１４９３年)では，国人を中心とした集会がもたれ，これに土民群衆が賛同して畠山義就・政長両軍の退陣を要求しこれを貫徹した。その後は国人を中心に宇治平等院において国中掟法を制定し，８年間にわたり南山城で自治を行った。

■　山城の国一揆

(文明１７年１２月１１日)今日，山城の国人が集会をした。同様に国中の土民も群集した。今度の両畠山軍の撤退を申し入れるためだという。もっともなことではあるが，また下剋上のきわみともいえよう。両畠山軍の返答や話し合いの様子がどうであったか，まだ聞いていない。

１２月１７日，両陣の武士は陣をひき払った。山城一国中の国人たちが談合したからである。今度は両畠山軍は山城国に入ってはならない。畠山氏が横領した本所支配の荘園はもと通り本所支配にもどす，畠山氏が設置した関所など今後一切立ててはならない，というものだ。まことに結構なことだ。

文明１８年２月１３日，今日，山城の国人が宇治の平等院で会合した。山城国内の掟を決めるのだという。・・・・

〔大乗院寺社雑事記〕

　一揆で重要なのは，正長の徳政一揆(１４２８年)・嘉吉の徳政一揆(１４４１年)・山城の国一揆・加賀の一向一揆(１４８８～１５８０年)である。